(鳴り響く鐘の音
街から上がる炎
日に日に強まる魔界の攻撃に
人々はなすすべなく崩れ落ち
狂乱する魔族は
ただひたすらにダフネを蹂躙する
悲鳴と、怒号と、兵士達の足音
魔族の雄叫びに埋め尽くされた
ダフネの街は
地獄の様相を呈していた)
「………」
「ハイドラ!」
「5匹、右手建物の影です」
「────ッ!!
このまま突っ切る!」
「援護はお任せください」
ザシュッ(生存者を探し、治療しながら
私達は歩く
魔物を倒し、道を開く
ロイとハイドラの背を追うように
駆ける私とメアリー)
「おかぁさぁん…どこぉ…」
「痛い…痛い…魔族が…!」
「それでも…きっと
王がコイツらを…!」(血と炎に彩られた街は
あの、魔族に怯えながらも
懸命に生きていた人々を
いとも容易く呑み込み、
嘲笑うように喰らっていった)
「…何故、突然攻撃が…?
ゼルウィズは
何を考えておる…?」(メアリーの呟きに
私は首を振る
全くもってわからない
彼は何も語らなかった)
「考えるのは後だ!
今は──」(ロイが叫んだその時
遠くで一際大きな音が響いた)
「────!」
(思わずそちらを見遣り
そして、言葉を失う
大きな音の正体は
──ダフネ城が
破壊された音だった
城には、ゲン達が…!
思わず走り出した私に
3人は制止の声を上げながらも
後を追うように駆け出したのだった)