名前:ハイドラ

インプット684回目

(鳴り響く鐘の音
街から上がる炎
日に日に強まる魔界の攻撃に
人々はなすすべなく崩れ落ち
狂乱する魔族は
ただひたすらにダフネを蹂躙する

悲鳴と、怒号と、兵士達の足音
魔族の雄叫びに埋め尽くされた
ダフネの街は
地獄の様相を呈していた)





「………」





「ハイドラ!」





「5匹、右手建物の影です」





「────ッ!!

このまま突っ切る!」


「援護はお任せください」






ザシュッ


(生存者を探し、治療しながら
私達は歩く

魔物を倒し、道を開く
ロイとハイドラの背を追うように
駆ける私とメアリー)


「おかぁさぁん…どこぉ…」

「痛い…痛い…魔族が…!」

「それでも…きっと
王がコイツらを…!」



(血と炎に彩られた街は
あの、魔族に怯えながらも
懸命に生きていた人々を
いとも容易く呑み込み、
嘲笑うように喰らっていった)





「…何故、突然攻撃が…?

ゼルウィズは
何を考えておる…?」



(メアリーの呟きに
私は首を振る

全くもってわからない

彼は何も語らなかった)





「考えるのは後だ!
今は──」



(ロイが叫んだその時

遠くで一際大きな音が響いた)


「────!」


(思わずそちらを見遣り
そして、言葉を失う

大きな音の正体は

──ダフネ城が
破壊された音だった

城には、ゲン達が…!

思わず走り出した私に
3人は制止の声を上げながらも
後を追うように駆け出したのだった)