「!
ですが、それは…」
「言う事が聞けぬと?
お主は王なのだぞ
王としての仕事に私情を挟むでない」
「ですが、彼は一般市民です!
彼も戦場へ送る気ですか!」
「一般市民ではない
勇者の素質持ちだ
それに、話によれば
彼は依頼を受け
魔物を殺しているのだろう
ならば、戦えるはずだ」
「────ッ!
彼の力を借りずとも、僕が──」
「お主は
勇者の素質持ちではない」
「ですが戦場に出ています!
彼よりは戦える筈です!」
「…お主が民を思うのはわかる
じゃがそれは儂も同じ
心苦しいのはわかるが
これは仕方のない事じゃ」
「……ッ」
「…今は、奴を見張っておれ
また魔界に取られては
かなわぬからなあ
……お主が
魔王の首を獲ってくれば
そのような事はせんでよいがの」
(ぽん、と肩を叩き
去っていく人物を見送り
王は一人、血が出るほどに
拳を握りしめていた)
【ランダムアンサー】