名前:ハイドラ

インプット684回目

「!

ですが、それは…」


「言う事が聞けぬと?

お主は王なのだぞ
王としての仕事に私情を挟むでない」


「ですが、彼は一般市民です!
彼も戦場へ送る気ですか!」


「一般市民ではない
勇者の素質持ちだ

それに、話によれば
彼は依頼を受け
魔物を殺しているのだろう

ならば、戦えるはずだ」


「────ッ!

彼の力を借りずとも、僕が──」


「お主は
勇者の素質持ちではない」


「ですが戦場に出ています!

彼よりは戦える筈です!」


「…お主が民を思うのはわかる
じゃがそれは儂も同じ

心苦しいのはわかるが
これは仕方のない事じゃ」


「……ッ」


「…今は、奴を見張っておれ

また魔界に取られては
かなわぬからなあ

……お主が
魔王の首を獲ってくれば
そのような事はせんでよいがの」



(ぽん、と肩を叩き
去っていく人物を見送り
王は一人、血が出るほどに
拳を握りしめていた)



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