名前:監督生

異世界に飛ばされて13日目


何?アタシのことかしら?
まぁ、自分の美しさは分かっているから、そう呼ばれることもやぶさかでは無いのだけれど。
アンタに呼ばれるのだけは、納得いかないわね。

(?)
(私が小首を傾げると、腰に手を回されてくるりと壁に背を向けられる。)
(まるでエスコートするような滑らかな手つきに見惚れていると、 クイッと顎を持ち上げられた。)

(あ、と思った時には、私の背中はピッタリと壁に押し付けられていて、目の前では薄紫色の瞳が楽しそうに細められていた。)


ねぇ。
これでもアタシのこと、お姉様なんて呼べるかしら?

(間近で見た彼の意地悪そうな笑みと、腰をなぞる手の男らしさに顔を真っ赤にして首を振ると、彼はまた楽しそうに笑みをこぼした。)

ヴィルお姉様