名前:監督生

異世界に飛ばされて13日目


(あっ、先輩見てください!)
(えへへ、ラブレター貰っちゃいました!)

(そう言って先輩に手紙を見せびらかす。)
(きょとんとしていた先輩は、しげしげと宛名の部分を眺めて顔を顰めた。)

ゲッ、RSAのヤツからじゃないッスか。
接点無いのによくもまあ……。
それに、監督生くんがこの学校の誰に好かれてるのか知らないんスかねぇ。
全く、怖いもの知らずって尊敬するわ……。

(?)

あぁいや、こっちの話ッス。
それより、アンタはこの人と会う予定でもあるんスか?
手紙貰ってはい終わりーってワケじゃないんでしょ?

(あぁ、はい!)
(お食事に誘われちゃいました!)
(ゆっくり話がしてみたいんですって。)

えっ、話もしたこと無いヤツなんスか!?

ぜったい、ぜ〜ったい行っちゃ駄目ッスよ!!
ココはまぁ、比較的理性ある人達ばかりだからまだ怖い目に合ってないだけであって、男なんて皆狼なんスからね!!

(??お話するのに怖いとかあるんですか?)

(私が首を傾げると、ラギー先輩は大袈裟にため息をついてマジカルペンを手に取った。)

はぁぁ、これだから監督生くんは……、
ホント、サバンナなら一瞬で喰われてお陀仏ッスよ。
全く、愛嬌があって可愛いのは結構なんスけど、もう少し危機感を持って欲しいっつーか……。
……過保護にされ過ぎるのも善し悪しッスね。

はい、ラフウィズミー!

(先輩がそう言って私に手を出してくる。)
(同じように私も手を出してしまって、自動的に手に持ってるものが交換されてしまった。)

ほら、飴ちゃんッスよ飴ちゃん。
そんなよく分からない手紙より、腹が膨れる食いもんの方がずっといいでしょ。
これはオレが責任持って処分しとくッス。

(私のラブレター……、)

拗ねないでくださいよ〜!
お詫びに晩ご飯でも作るから、それで機嫌直してほしいッス。

ラギー先輩に見せる