ほぅ、ロイヤルソードの人にラブレターを貰ったと……。
(はい!えへへ、私、ラブレターなんて初めて貰いました!)
(今度ゆっくりお話でも、ですって!)
そうですか。
……それで、貴方は会いに行くんですか?
(それはまぁ、折角手紙まで貰っちゃったし。)
(お茶くらいならいいかなと思って。)
(そう言うと、アズール先輩の右手が迷ったように揺れた後、弱い力で私の服の袖を掴んだ。)
……行かないでください。すみません。
こんなこと言う資格が無いのは分かってます。
……でも、行って欲しくないんです。
対価なら、いくらでも差し上げます。
テストの対策ノートでも、宝石でも、貴方が欲しいものなら何でも差し上げますから!
だから、お願いですから行かないで……。
(縋るように見つめる瞳は、薄い水の膜で潤んでいた。)
じゃあ…アズール先輩とお出掛けしたいです、アズール先輩の時間をください