あっ、来ましたね ユウさん!
実は、あなたに頼みたいことがありまして……。
ちょーっとばかり大変かもしれませんが、頼まれてくれますか?
(え、別にいいですけど……)
(どうせ断れないんですよね?)
…………。
なんてこと言うんですか!人聞きの悪い!
別に断っていただいても結構ですよ。
ただ、魔法も使えない女性のあなたに、歴史ある名門校で尚且つ男子校のナイトレイブンカレッジに在籍を許し、その上衣食住まで提供してるのは誰なのかをちゃんと理解して貰うだけですよ!
ほら、私優しいので!
(うわ……)
(それを断れないっていうんじゃ……)
コホン、とにかく!話を戻しますよ!
頼みたいことと言うのは、是非あなたに生徒同士の交流パーティーの企画をしていただきたくて……。
ほら、あなたが来てからというもの、あの個性の強くて個人主義な我が校の生徒達が協力というものを覚えてきてるでしょう?
ここで一つ、交流パーティーなどを開いて生徒達に親交を深めてもらおうと思いましてね!
いい考えだとは思いませんか?
(えっ、それを私が考えるんですか!?)
(私よりも得意な人がいるんじゃ……)
いや、あなたでないと駄目なんです!
あなた以外の人が交流パーティーなんて声をかけた所で、来るのは精々数人ですよ!
数人も集まれば良い方ですね、寮長が声を掛けてもその寮の人間しか来ないでしょう。
それでは交流とはいいません!
まぁ他の人に手伝ってもらうのは構わないので、くれぐれもあなたが中心で動いて下さいね!
企画が纏まったら寮長会議を開きますので、そこで詳しい日程など詰めて下さい。
それでは頼みましたよ!
(えっ、あの、)
(行っちゃった……)
(言いたいことだけ言って、学園長はさっさと部屋から出て行ってしまった。)
(パーティーなんて、どうしたらいいんだろう……。)
(とりあえず、皆に相談してみよう。)
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