は……?
な、に泣いてるんだ……。
(だっ、て、先輩、もし毒が入ってたら……、)
(嫌です、やだ、やめてよ、)
(先輩、私の従者じゃないもん、先輩が毒に当たるくらいなら自分でたべるから、)
(グズグズと泣いていると、頭上から困惑した雰囲気が伝わってくる。)
(急に泣き出して困らせたかなと思ったけれど、泣き止むことは出来なかった。)
……滅多なことを言うな、
俺は毒に多少は耐性があるし、君に毒が入ってるかもしれないものを食べさせられるわけが無いだろ……。
それに、今までに毒に当たったことなんて何度もある。
(その言葉を聞いて、更に涙が溢れ出す。)
(しゃくり上げてしまって、言葉を紡ごうとするのに何も出て来なくて、余計に泣き止むことなんて出来なかった。)
っすまない、泣いてるやつに言うことじゃ無かったな。
……ほら、俺は何ともないから泣き止んでくれ。
(胸に抱き寄せられて、背中をとんとんとあやすように撫でられる。)
(あの先輩が困ったようにチラチラと顔を覗き込んで来るものだから、少しだけ可笑しくなってしまった。)
……君は嫌だって言ったけど、俺だって君が毒に倒れる姿なんて見たくないんだ。
考えただけで、どうしたらいいか分からなくなる。
分かってくれ、ユウ。
☆…そこで名前を呼ぶのは、ズルいです。(グスッ)