(……気が付けば、草むらに倒れ伏していた)
(辺りを見る限り雑木林か何かだろうか……)
(服に付いた汚れをはたきながら振り返れば、不法投棄されたものらしきテレビから這い出る人影が目に入った)はーあ、酷い目にあった……
……で? きみは何者なの。
(……私は……)名前くらい言えるでしょ?
それとも言えない? 後ろ暗いことでもある?
(責めるように促され、自分の名前を口遊む)……●●、○○……ねぇ。
やっぱり聞いたことない……見たことない名前だ。顔もそうだけど。……ねぇ、きみ……
きみは、誰なの? どこから来たの?
(探るような、ほの暗い灰色が向けられる)
(名前は、分かった。自分のことだから)
(けれど記憶がはっきりしない。自分のことなのに)
(私は高校生だ。八十神高校の二年……)
(あぁいや違う、それは物語の中の存在だ、出来事だ。私じゃない。私は、……)
(……頭 が…いたい……)……。
霧、吸ったから体調悪い? 顔色酷いよ。
色々あったのにごめんね、問い詰めるようなこと言って。
(……口では謝罪しているものの、その灰色から探るような色は消えない)そうだな……
また明日、ジュネスで会える? もし、いつも通りなら……多分、早く帰るハメになるだろうから。
(……山野真由美の事件、のことだろうか……)
(足立と別れ、帰路についた……)→