そっか……好きとは言ってくれないんだね。

寂しいね。
〇〇に好かれてると思ってたから……
あ、でも別にそんなに好きでもない男にキスされたり構われたりしたくないよね。ごめんね。

(史郎は意地悪く笑うと私から目を離す。視線は活字に向けられているが、多分集中しているわけではない。普段は優しい史郎のちょっとした悪戯。私が素直になれないことをわかってやっているのだろう)


(またやっちゃった意地張っちゃった…どうしよどうしよ…ああもう、ばかばか私のばーか!)
きらい…じゃない…