……愛してなかったら、親に逆らってまで付き合ったり、結婚なんてしないでしょう?
でもきっと……妻としても母親としても失格なのよ、私。
史郎がお腹にいる時、男の子ってわかったの。嬉しかったんだけど、親族から色々と言われたのよ。散々あの人を馬鹿にされて、終いには女の子じゃないとって……だから、見返したくて厳しく教育した。
恭子を孕った時は怖くなったの。女の子だってわかったら安心した……あの子を実家に連れて行って、お茶のお勉強も着付けも教えていたけれど全て嫌がって、お転婆だったの。
私の親が“父親が駄目だと子供も駄目”なんて言うものだから……私、いつも強くあたってしまう。良い母親になれないの。
幸せな時もあるけれど、その反面……申し訳ない気持ちにもなるわ。私、結婚するべきじゃなかったのかもしれないわね
お義母さんはお義父様を愛していますか?