(結論から言うと、今すぐ助けると告げた太一は来なかった。代わりに、史郎の表情が冷たいことが気になり、背筋に冷や汗が伝った)

……また長内? 僕がいなければ、長内と姉さんはくっついてただろうね。両思い? くだらない。やっぱり、愛なんて存在しなかった。
物語では最後に王子様が助けに来てくれるでしょ? 現実はそんなことないんだ……姉さんの場合もそう。王子様なんて来るはずもなく、頭のおかしくなったペットと同じ空間で、一生顔色伺いながら生活しました、なんてオチかな。

♂史郎、太一は…?太一に何もしてないよね…?
♂もとの史郎に戻って…私たち姉弟なんだよ?普通の家族に戻ろう?
♂太一、こわいよ、助けて(隠れて長内に連絡する)