(高難度なイグニハイドのセキュリティを突破()して脱走に成功した!晴れて自由だ!!)
(ウェットな食事が食べたいからモストロラウンジの厨房に行こうかな…サムさんのいる購買もいいな……ひだまりと外の空気を味わいながら中庭でゴロゴロお昼寝もいいな………アレ、お腹すいてたっけ?眠いんだっけ?……トイレ行きたい…)
(小さな脳みそであれこれ考えていると「ン゛ア゛ァアオン…」と濁音混じりのしゃがれ声が聞こえてきて、そちらの方に顔を向けると何やらよからぬ雰囲気の野良猫♂がこちらに近寄ってきている…!
慌てて逃げるも後ろからはがいじめにされ、首の皮を噛まれ身動きがまったく取れなくなってしまった…!!)
(歯を剥き出し、必死に抵抗するも体の大きさも力もかなわない…!
い、いやだ…猫の姿で襲われるのは…!誰か助けてーーーー!!!)
オオ゛オア゛ァアア゛ア゛…………ッ!!
(その時、地を震わせるような低い唸り声をあげながら1匹の猫が現れたーーー
その姿はルチウスパイセン…!!上に乗っかっていた野良猫♂はその姿を見るや否や一瞬で怯んで逃げていった…助かった…)

お゛ぁ………お゛おぉあー……
(あの少年の元から逃げたのか。
しかし自由を求めるにはお前は何もかも未熟すぎる…よく考えて行動して少しずつ外に慣れることだ)
(ぺろぺろされながらトレイン先生並みの説教を食らった…とにかくよかった……)