(.…と感心していると背後からアズール先輩にぶつかられた!)
…っ!?(ボフッ)
今…何か柔らかいものに当たって…何もないのに…?
何だこれは……誰かの仕掛けた空間魔法の悪戯か?(むにむに…ふにふに…)
………。
(訝しげに無言でマジカルペンを振り、解除魔法をかけられてあっという間に自分の姿が晒された……)
…………。
(…………)
あなたなぜそんな格好をしているんですか。
(ど、童貞を殺そうかと…)
相変わらず不可解なことをしますね、高尚すぎて森羅万象全てに理解が追いつきません。
…それで、その対象は殺せましたか?
(いえ、非童貞に接触して服を恵んで貰い、透明になる魔法をかけてもらいました)
……なるほど、状況説明をありがとうございます。
それでは再度魔法をかけ直しますから、早々に自分の寮へお戻りなさい。この場に僕だけしかいなくて本当についてましたね、他の輩に出くわしていたらどうなっていたことか…。
お代?…そんな見窄らしい格好をした人から毟り取るほど落ちぶれてはいませんので。
(ぶつぶつ呟きながらまた透明化する魔法をかけられた…。ご迷惑おかけしましたと一礼して、その場を後にした…)
(わきわき)……………ぼくはさっき、どこをさわった?(ボフン)
(………二の腕とお腹を触られたことは、なんとなく言わないでおいた)
これが…王子力(ぢから)…!