(振り返るが誰もいない)

○○さん。こっちですよ、こっち。

ああ、そっちじゃないですよぉ。こ っ ち です。


(耳に熱い息が吹き込まれ思わず肩が跳ねる。声はするが姿は見えない)

ふふふ、可愛らしい反応ですね~。ああいや、別に脅かしに来たわけじゃありやせん。
貴方に渡したいものがあるんです。
でも、ただ渡すだけじゃ面白くないんでね。
かくれんぼでもしましょうか?
アッシがこれからどこかに隠れますから、探して見つけてください。

あ、今めんどくせぇとか思いました?
いいじゃないですかー。アッシを探して右往左往する貴方が見たいだけなんですよぉ。

ああ、そうそう

じゃ、お待ちしてますね~。





(気配が消えた。……探してやるべきだろうか)

(肩を叩かれた)