【夷澤】
もしもし、夷澤ですけどッ。
なんすか!さっきのメールッ。全生徒に配るプリント、あれは双樹サンの仕事じゃないすかッ。
書記の仕事は書記が責任持ってちゃんとやってくださいよッ!
(何やら双樹と電話で言い合っている様子。
イライラしている夷澤の手に、そっと指を絡めてみる貴女。)
【夷澤】
ッ!!……。
――――えッ…?あ…もしもしッ。す…すみません、聞いてます…。
……そ…そうっすね……はい…じゃあ、あの……。
全部オレがやっておきます…。はい…ッ。いえ大丈夫っす、オレに任せてくださいッ。
(文句のために電話したはずが、双樹の仕事をすべて引き受けてしまった。
しかし電話を切った夷澤の表情はかなりご機嫌だった。)
指を絡める