いつも“寒い”“寒い”って生徒会室に寛ぎに来てるのはどこの誰でしたっけねッ。


――はぁ……。

(貴女の手をぎゅっと握ってみせる夷澤。)
オレよりも、まずはあんたでしょ?こんな冷たい手ぇして、どうやってオレのこと温める気っすか?

……。センパイのそういう所…まあ、その……嫌いじゃないっすけど…
少しは自分の心配もして欲しいっつーか…。
だ、だってほら、オレを優先するあまりセンパイが体調崩しちまったりしたら、やっぱそれってオレに責任があるわけでしょ?
具合が良くなるまでセンパイに付きっきりってのはちょっと……え?いや、嫌とかじゃないっすけどねッ?

(夷澤の手が温かく、寧ろ熱くなってきたおかげで貴女の手も温まった。)
夷澤くんを温めたい