【夷澤】
――あ、□□センパイッ。


終業式お疲れ様でした。やっとめんどくせぇ学園生活から解放っすねぇ。
……ほんの数日ですけど。


(生徒会室に入るなり、夷澤が出迎えてくれた。
ソファーには大きいカバンが置かれている。)


すみません。……って謝るようなことじゃないかもしれないっすけど…
オレ、この学園に入学してから一度も実家に帰ってなかったんすよ。

さすがに親がキレちまってて、帰っ……

て、こいって……


(彼の両親の気持ちは痛いほど分かるため、出来る限りの笑顔でうんうんと頷いてみせる貴女。
そんな貴女を見て、夷澤はバツが悪そうにメガネを指で上げてみせた。)


クリスマス202506