(“あなたが開けた窓のせいだ”とは言えず、黙ってその何者かを見つめた。)


【白い仮面の男】
フッ…。我が何者か知りたいか?
ならば教えてやろう。

我が名はファントム。呪われし學園に裁きを下す者ッ。
フフフッ。貴様も一度はその名を聞いたことがあるだろう?


(脅しのつもりなのか、大きな爪をこれ見よがしにユラユラと揺らしている。
しかし貴女は彼が何者かという事より、先程からほんのり漂う血の匂いを気にしていた。)


【ファントム】
……なに?“血の匂い”?………。
気にするな。もう止まった。


【窓辺の客人8】