あーあ…。もう着いちゃいましたね。

じゃ、センパイ。また明日ッ。
明日は傘、ちゃんと持ってこないといけませ………。


ん?な、なんすかセンパイ…?

(ハンカチを取り出し、夷澤の肩を拭いてあげる貴女。)

いッ…いいですって。男子寮、すぐそこなんすからッ。
オレのことより、早く自室に戻ってください。
傘をさしてたとはいえ、体は冷えてしまってるだろうし…。


(夷澤の言葉を聞かず、丁寧に拭いてやる貴女。
そんな貴女に、夷澤が小さく“すみません…。”と呟いた。)


【忘れちゃった2】