(八千穂達の言葉を思い出し、“それって嫉妬?”と尋ねると。)


え?あ、いえいえ、断じて嫉妬じゃないです。
あんな奴、羨む要素一つもありませんし。オレの方がセンパイのこと大事に思ってるし。
まあでも、強いて言うならセンパイと同じクラスってことが、ぶん殴りたくなるくらいムカつきますかねッ。


(嫉妬の意味を履き違えているような気がするが、とりあえず仲直り成功である。)


……。実はオレ…。
さっきセンパイがオレに駆け寄ってきた時、すっげえ嬉しかったんすよね。
もう会ってくれないんじゃねえかなッとか思ってたんで…。


――――ッ!あ、でッ…でもオレッ。ちゃんと謝りに行くつもりでしたからねッ。
……センパイに先を越されちまいましたけど……。


【喧嘩する10】