オレ、帰ります。

(突然早足で歩き出した夷澤の手を握る貴女。
ぎゅっと強く握り返されたかと思いきや、勢い良く払い除けられてしまった。)

べたべたくっつかないでくれます?彼女じゃあるまいし。
あんただって他のヤツに勘違いされたら困るでしょ。


……。困るでしょ?


(何も言えず黙っていると、またキッとした表情になる夷澤。)

そうすか、じゃあ無理に隣歩いてくれなくて結構です。
さよならセンパイ、また明日ッ。
【人目を気にして離れる2】