□□センパイッ。


(振り返ると、口元を歪ませた夷澤が。)


…ッ。オレはッ。オレはセンパイの彼氏サンと違って優しくねえから、ああいう言い方しか出来ませんけどッ…。
ぜ…全然本心じゃありませんからッ。ウザイとかッ…センパイをウザイなんて思ったことないすから。

オレはこれから先もずっとセンパイの声を聞いていたいし、顔も見たいし、力にもなりたいって思ってます。
センパイの目にうつってるのが誰であっても、オレはセンパイのそばに居たいですッ。


(一気にそれだけ伝えると、頬を真っ赤に染めながらメガネをくいっと上げた。)


…。“勝手に”…なんて、勝手に嫉妬して勝手にキレてんのはオレの方っすよね。
……。八つ当たりしてすみませんでした。まだ応援は出来そうにはないっすけど…彼氏サンと仲良くしてくださいね。
【ちょっと気が弱いけど優しい人なの3】