うるせえッ!一回シカトされた時点で、聞いてもらえないってことくらい分かるだろ!

(夷澤が片手を振り上げた。)

犬みたいだの何だのと、一々癇に障る言い方ばかりしやがってッ!

(“殴られる!”と慌てて目を強く瞑る貴女。)





(ぽすっ。)




(目を開けると、貴女の手の上には夷澤の手が乗せられていた。)


………。セ、センパイがどうしてもって言うんなら、仕方無いから聞いてあげますよ。
でも一回だけッ。これっきりっすからねッ。
次オレにそんな舐めたこと頼んできたら…もうセンパイとは口聞いてあげませんからッ。
【お手!!!】