……。君って…他人の長所を見つけ出すのが上手だね。
一見簡単そうだが、誰にでも出来ることじゃない。
今の数々の褒め言葉も、夷澤という人間を誰よりも理解し、観察しないと出てこない言葉ばかりだ。
夷澤クンや生徒会の連中も、君のそういう所を気に入ったんだろうな。
………。
だが、僕はそんな話興味が無い。
手を離してくれ。何時間語り続けようとも、夷澤クンの可愛らしさなんて僕には分からないよ。
(そんな喪部のために、もう一度最初から話し出す貴女。)
あ――分かった分かった。もう分かったから…。
夷澤クンは可愛い。夷澤クンは可愛いね。よく分かったよ。
■夷澤の可愛さについて熱く語る