あ……1番、俺…だけど……。

<恐る恐る、とでも言う様に二郎が手を挙げた…>

>恋人繋ぎ……まぁ、それぐらいならいっか…。
空気読めよ二郎…。
>ん…?三郎なにか言ったか?
>い、いえっ!何でも…!

<慌てた様子で首を振る三郎は、睨むように二郎を見据え チラリと一郎のほうに視線を投げる…>

っ……(言われなくても分かってるっつの…。)
え、っと……〇〇サン…よ、よろしくお願いシマス…。

<服でごしごしと拭いてから差し出される手をあなたはそっと握り、指を絡め恋人繋ぎをした>

ッ…ぁ、あ~……俺の手めちゃくちゃ汗掻いてっかも…なんか、ごめん…。

>あ、あの…これ、どれぐらい二人は恋人繋ぎしてれば良いんですか…?
>どれぐらい……王様次第になんのか…?
王様次第??そんなアバウトで良いんですか?
>ど、どうしたんだ三郎…?なんか様子変だぞ?

<真顔の三郎に、一郎はいつもと変わらない様子で苦笑いしている…>

……〇〇さん、そろそろ離してい…?
いや、俺さっきから手汗が止まんなくてさッ…申し訳なさがヤベェっつか…!

(手を離すと、二郎は落ち着かなさそうに視線をあちこちにさ迷わせ 何だか唇をもにょもにょとさせている…)

>二郎は、もうちっと慣れが必要だなっ

か、勘弁してよ兄貴~っ

>………。

(照れ臭そうにはにかむ二郎、いつもの様にからりと笑う一郎とは対称に、三郎は何とも言えない顔で押し黙っていた……)
1番と王様が恋人繋ぎする!