(ふと目を覚ますと、まず視界に入ったのは見慣れない天井だった…病院かとも思ったが、それにしては少し様子が違う……
手に何か触れている気がして見ると、脇に突っ伏すようにして一郎が眠っていた…穏やかな寝息だが、手はがっちりと無骨な手に握られている…。
背もたれを倒し簡易的なベッドにされたソファの横にはサイドテーブルがあり、上には薬のような袋と何か書かれているらしい一枚の紙が見える…)
んっ……〇〇、さ………
(一郎の口から小さく名前を呼ばれると、きゅっと微かに手を握られた…)
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&握られた手をそっと握り返す