(道路を挟んだ向こう側に見慣れた姿を見掛け、乱数はすぐに足を止めた…)
>あれっ?あそこに居るのって、いちろーと〇〇オネーさんじゃない?
ほっとけ。
>えぇーっ!どーして!ちょっと冷やかすぐらい良いじゃん!!
左馬刻だって気になるクセにっ
一郎がやっと心に決めたやつと一緒になれたっつうのに、それを邪魔しようなんてバカはお前ぐれぇだわ。
見ろあの顔。…俺らがして良いのは黙って見守るだけだろうがこのアホ
>言いすぎですよ、左馬刻くん…。
…けれど、恋人との大切なひと時を邪魔しちゃいけないというのはその通りだね。
(寂雷から冷静に窘められ、乱数は子どもの様にぶーっと頬を膨らませた)
>…声掛けるのもダメ?
ふぅー……名前呼んで、手ぇ振るぐらいだったらイんじゃね。
(紫煙を吐き出しながらの気怠げな言葉に乱数は目を輝かせ、ぶんぶんと手を振る…)

>いっちろー!〇〇オネーさんっ!
(その声に一郎はすぐに振り向くも、三人から隣の人物を隠すように立ち あからまさに鋭い視線で睨みを利かせた)
おー、おー。やってくれンじゃねぇか、一郎のやつ。
>はははっ、邪魔者は退散しましょうか。
>いっちろー生意気っー!!
(満足したのかケタケタと笑う乱数を筆頭に、三人はのんびりと去って行った…)
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&あれっ…今の…!挨拶できなかったけど大丈夫かな…