(一郎と電車で出掛けたものの、何かトラブルがあったらしく車内に人が増えて来た…
ゆとりがあった車内も、段々窮屈になって来る……)

〇〇、こっち来い。
こっちのドアはしばらく開かねぇから、ここに居ろ。

(一郎がドア側に一人分のスペースを空けて立つ…そこに入ると、大きな体にすっぽりと覆われてしまった)

大丈夫か?…狭くねぇか。

(上からいつもより少し小さめな声が降って来る…ドアに手を付きこちらを見下ろす一郎からは、柔軟剤のような柔らかい匂いがする)
満員電車