じゃあ、行って来るな。
(依頼に出ようと開けたドアをふいに戻し、一郎は後ろ髪を引かれるようにゆっくりと振り向いた)
…なぁ、俺……帰ったらお前に伝えたいことがあるんだ。
その時は、聞いてくれるか…?
(あなたがこくりと頷くと、一郎は安心したように笑みを零す…)

っよかった。
じゃ、行って来ます。予定通り帰って来れると思うから、待っててくれよな。
(……その後、一郎は
全然予定通り帰って来たし、何なら予定より早かったし、伝えたかったことは今晩のパスタの麺の柔らかさの好みはなんだという割と大した事じゃなかった。)