(太郎は返事をするように綺麗な声で鳴く…
すると、今度はキリリとした顔をして 「オレガイケブクロディビジョン…」と歌い出した。今度は"Break the wall"を歌うようだ…)

今度は俺の歌か!太郎がここまで歌えるって事は、高じいさんがそれだけ俺たちの歌を聴いてくれてるって事だよな。
太郎も楽しそうだし、ほんとに良かったよ。

これなら、高じいさんも安心するだろうな。

(やがて、一軒の家が見えて来た…日本家屋の建物は立派で、大きな屋敷のようだ…)

ここだっ
太郎、高じいさんトコに帰って来たぞ。

(インターホンを鳴らす一郎に、太郎はそわそわと だがどこか寂しそうにあなたを振り返る…)

こんちはっ、山田一郎です。迷子になってた太郎が見つかったので、連れて来たんですが……はい、はーい。
…高じいさん、すぐに来るって。

ここでお別れだな…太郎。

(指先で優しく頭を撫でる一郎に、太郎は綺麗な声で応え あなたにそっと寄り添っている)
太郎くん、歌上手だねえ。