(また会う事になった、が…)

あんた、何者なんだ?
…あれから、あんたのことを可能な限りこっちで調べさせてもらった。

けど、あんたという人間はこの世界のどこにも存在しない。
データ上も、人の記憶にも、あらゆる記録の中にも一切見つからないんだ。

俺の情報収集にももちろん限界はある…が、それにしたってあまりに痕跡が無さ過ぎる。

…もう一度訊く、あんたは誰だ?返答次第では容赦しない。

(マイクを取り出す彼に、あなたは慌てて一郎を知っていると説明した…)

俺を?…あんたとどっかで会ったなんて記憶は無ぇ、適当言うんだったら今すぐ…
は?……知ってるのは19歳の俺…?

………意味が分かんねぇ。嘘吐くにも、もっとマシな嘘は吐けねぇのか?
2年後の未来から来ましたーとか言うイカれた女を誰が信用するって…

(あなたはポケットからスマホを取り出し、一郎と撮った写真を見せた)

…貸せ。

(信じられないという目で写真を見ている)

………俺、だ。…確かに、今の俺じゃねぇ…2年後の…俺……。

…他のは?他のは無ぇのか?

(二郎と三郎と一緒に撮った写真も見せると、ついには言葉を無くしてしまった…)

………分かった。

あんたを、信じる。

加工なんかしても、さすがにここまでの証拠をでっち上げるってのは難しいし現実的じゃねぇ。

……19の俺とダチだっつうあんたを、とりあえず信じるよ。

…この事態が収まるまでは、ここに居ろ。どうせ行く当ても無ぇんだろ?
……短い間かもしんねぇけど、よろしく。

(握手を交わした)
名刺の番号に連絡してみる