っ…だから、そりゃ幻で本当のことじゃッ……
(などと話している間に、車はシンジュク中央病院に到着したようだ…)
あ…すいません、ありがとうございます。
(手早く支払いを済ませると、一郎は先に降車し こちらに手を伸ばした)
ほら、行くぞ。
寂雷さんにもう話は通してあるから、すぐ診てくれる筈だ。
…全然元気そうだけど、お前は被害者だからな……ゆっくりで良いから。
(自動ドアを潜り受付に向かうと、一郎の顔を見た瞬間 階数を告げられた…)
はい、ありがとうございます。…上、あがるぞ。
(エレベーターに乗り込むと、時間帯のせいか他に人は居ない…)
…寂雷さんは良い人だから、緊張しないで良い。
違法マイクについても理解があるし、そういう被害に遭った人の診察も慣れてる。

…大丈夫か?まだ頭痛むか…?
(顔を近付け、じっと見下ろされる…黒い耳がへにゃりと垂れ、尻尾は足に添う様に下ろされている…)
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名残り惜しいけど行ってくるね(なでなで)