(一郎は目を丸くした…)
えっ………手、術……?
ちょ……ちょっと待ってくれ!手術しなきゃいけないほど重症なのか?!
そんなっ………一言、言ってくれりゃあ……。

(言葉を切ると、一郎はまた視線を落とした)
……仮に、お前が言ってくれたとしても…俺にはたぶん、何も出来ないと思う
…けど、心配ぐらいはさせてほしいんだ。
お前が入院したって聞いて、ほんとにっ……
また、俺から大事なモンが離れて行くのかって……俺は、また何も出来ねぇのかってッ…(膝の上で固く握った拳が震えている…)
……俺は、そんなに頼りねぇか
入院するとか、手術するとかも言えねぇようなダチだったのか…?
…俺は、お前がっ……〇〇が、大切なんだよ。
(シーツの上の手を、手探りでぎゅっと握られた)
一人で抱え込まれたら、守れねぇだろーが……