…まぁ、抗議しろって言ったのは俺だしな……
お前のためとは言え嫌な思いをさせちまった訳だし、嫌われても仕方ねぇよ。

(一郎は悲しそうに、自室に入って行った…)




…なぁ、ルナ。

(一郎から逃げ続けるあなたの傍らに、ふと二郎が座り込んだ…)

病院が嫌だったのは分かるけど、兄貴がどんな思いでお前を病院に連れてってるのか…その気持ちは分かってやってくれねぇか。

あの日…お前がここに来た日のこと、覚えてるだろ?
雨の中、今にも死にそうだったお前を抱えて病院に駆け込んで、その後も寝ずに世話をしてたのは他でもねぇ兄貴なんだ。

…ルナ、お前は 拾ったその日が峠かもしんねぇって言われて……兄貴が居なかったら、そのまま死んじまってたかもしれねぇンだぞ。

兄貴が定期的にお前を病院に連れてくのも、家族にもしもの事があったらって心配してるからだ。
お前に嫌な思いをさせたい訳でも、嫌われたい訳でもねぇ。

……猫のお前にこうやって話しても、ぜんぶ分かってくれるなんて思ってねぇけど

兄ちゃんの、ルナを大切に思う気持ちだけは 分かってやってくれよ。

(二郎の手が、あなたの頭を優しく撫でる…)

♪おずおずと一郎に近づく
♪病院後に一郎が近づくごとにシャーして逃げ回る