(明らかに柄の悪そうな男数人に囲まれ、あなたは一郎に連絡をしたもののスマホを取り落としてしまった…)
(慌てて拾おうとするも男に取られてしまいブツリと通話を切られ、じりじりと人気の無い路地裏の方に追い込まれて行く…)
失礼、少し お話よろしいですか。
(背後から聞こえた声に振り向くと、警察官らしき人物が立っている……どこかで、見覚えのあるような…?)
まぁまぁ、女性一人に寄って集ってどこの誰かと思えば…あなた方はどれも私がワッパを掛けた事のある方たちばかりじゃありませんか…
ハァ……残念です、またあなた方に臭い飯を食わせないといけないだなんて…とんだ経費の無駄遣いだ…。
(あなたの肩に手を乗せると、庇うようにそっと後ろに押した)
さて、少しお灸を据えて差し上げましょうか。以前と同様、私をただのお巡りさんだと侮っていると痛い目を見ますよ。
(男たちは口々に何かを喋り 顔を見合わせると、少しずつ後退し やがて汚い捨て台詞を吐きながら蜘蛛の子を散らすように逃げて行った…)
……とんだお目汚しを、失礼しました。
大丈夫ですか?これ、あなたのものですよね。
(地面に落ちたスマートフォンを拾い上げ ハンカチで丁寧に拭くと、あなたに手渡した)
(見てみると、着信履歴が数十件…全て一郎からのものだ……)
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◇掛け直す