(ゴーストは可笑しそうに唇を歪ませた)
ハッ…如何にも人間が考えそうな事だ。
仮に、その"三郎"に俺の存在を残せるよう頼み その方法が見つかったとして…その後の維持や管理はどうする?
新たなバグが見つかったら?アップデートや修復の手間は?その度に三郎に頼んで直させるのか?
どれも現実的じゃない。目先の事しか頭に無い、極めて思慮の浅い考えだと言わざるを得ないな。
(一転、何処かつまらなそうに息を吐く…)
…そもそも、既に消滅したハズの俺を残してお前ら人間に何のメリットがあるんだ?
"お喋りAI"として手元に置いておくか?人間の世話になるのも、世話をするのも俺は御免だぜ。
…この世界は不安定で、消え行く運命にある。
それを元通りに修復する事も、管理をする事もそいつ一人では到底無理だ。
→
▼……そっか。そうだよね…ごめんね。