…突然ですが、ここで問題です。

これは、何でしょうか?

(一郎は何処からともなく一通の封筒を取り出すと、あなたに差し出した)

…最初に謝っておく。

ごめん。
……実は、お前がなにプレゼントしてくれんのかって…知ってたんだ。

っていうのはあれだ…ちょっとした事故で、誕生日前にちらっと見ちまったって言うか……

(また小さく謝罪の言葉を口にすると、一郎は仕切り直すように咳払いをした…)

…そこで、って言ったら悪ぃんだが……お前に、ちょっとしたお返しがある。

(あなたが封を開けると、中から覗いたのは同じくチケットだった…)

その…気を遣ってくれたんだろうが、3人分…だったろ。

二郎と三郎とも行きたいし、きっとすげぇ楽しいと思うンだが……俺は、お前とも行きたいんだ。

あー、あいつらにはもちろん事前に相談済みだから安心してくれ。
二人とも お前が居ないとやだとか、逆にどうして居ないんだとか言ってて…だから、これは俺からだけじゃなくて、3人からのって事で…な。

その……こういうとこに家族で行くの、とか…前からすげー憧れてたんだよ……

それがお前だったら最高だなって思うンだが……来てくれるか…?
家族での、思い出が欲しいんだ。

(微かに赤い頬で、一郎ははにかむように笑った…)
□夢の国チケット3人分