──優と呼ばれた半人半竜の子がアオイを訪ねに出かけたその頃。
別の場所で甲冑に身を包んだ剣士がいた。
……状況が飲み込めないようだ。
(ここは何処だ?私はたしか…城攻めに参加していて……
敵兵と剣戟していたまでは覚えているが……すると私は死んだのか?ここは黄泉の国……)
身体に傷がないか確認する。傷や出血、痛むところは感じられない。
(…… ここにいても始まらない。誰か…誰か人に会えば、何か分かるかもしれない)
剣士はあてもないまま手がかりを求めて歩き出す。幸い、歩くだけの体力は十分に残っていた。
「シャルロットの過去3」