思う存分桜を堪能したので童磨に背負われて帰ることにした
僅かな温もりと心地よい揺れのせいで段々眠くなってくる
ふと上を見上げると、桜の花が真上に見えた 手を伸ばせば届きそうなくらい近い
頑張って手を伸ばしているとふふ
と笑い声がした、と共に桜が近づいた
急に何だと思い下を見ると、童磨が背伸びをしてくれているのに気が付いたほら、触りたいんでしょう?これなら届くはずだよ ...いくら綺麗だからって枝を折っちゃ駄目だよ お花が可哀そうだろう?
手の先にふわりと触れた桜の花びらは冷たいが微かに温かさを感じた
壊れ物を扱うように何度か指を動かしていると、目線が低くなったもう満足しただろう?あまり長居をすると危ないぜ 鬼がやってきて喰われてしまうかも
...なんてね 冗談だよ さぁ、帰ろうね
→