よく言えたね では君の望むとおりに
その瞬間、ヒュウと風が吹き、霧が舞い上がった
突然の出来事に唖然としていると、何故か呼吸に違和感を感じた 息が上手く吸えない
だが苦しくはない 肺の中の酸素が全て外へ出されるような感覚が続く きっと全部吐き切ったら死ぬのだろう 直感的にそう感じた
童磨は何をしたと言うんだ ちらりと目を動かすと既に身体が彼の腕の中に収まっていた偉いねぇ よく頑張ったねぇ
と何度も繰り返しているようだ
息を吐くと同時に、深い海に身体が沈んでいくような感触 じわじわと少しずつ溶けていく
痛みや苦しみはなかった そこにあったのは心地よさだけだった
眠たくて眠たくてもう目を開けていられない 静かに目を瞑ると同時に意識がなくなった
看取られる7