ん。
(放課後、帰り道に寄った公園でバレンタインのチョコクッキーを出す)
(右手で箱を受け取った爆豪は、左手で器用にリボンを解き箱を開けた)
あ?
(そこにあるのは、不器用が災いして綺麗な形に仕上がらなかったチョコレートクッキー)
(少しだけ目を大きくした爆豪は、その目をあなたに向けた)
……これテメェが作ったんか?
(頷く)
だろうな。こんなん売れねぇわ。
(憎まれ口を叩きながら躊躇なくクッキーをつまみ、ひとつ口に運んだ)
ん。まあまあだな。
見た目が絶望的なのは目ぇつぶってやるよ。次はもっと上手く作れや。
(言いながら、一欠片も残さず綺麗に食べてしまった)
(帰宅後、残っていたクッキーを味見してみると、塩と砂糖を間違えていた)
V手作りチョコクッキー(歪つ)