チッ…湿気は嫌いなんだよ……


(次のまちに向かう途中。トンネルを出ると雨が降っていた。どうやら湿地帯のようだ)
(少し雨脚が弱まるのを待ってから出発しよう)
(それにしても肌寒い。小さくくしゃみをすると、カツキがそれに反応した)


………オイ、………その、

さ、寒ぃんだろ。

………ん。握っとけ。


(あなたに向けて、硬い肉球(※グローブ)のついた前足を差し出してきた)

(そっと取ろうとすると、カツキ以外の入ったモンスターボールがカタカタと揺れ始めた)
(何か伝えたいのだろうか?ボールから出してやろう)


エ「ぷはっ!
マスター傘持ってねぇだろ?重くなさそうなら俺、濡れないように頭に乗ってるよ。少しでも早く宿に着きたいだろ?」

リ「てがあいてるなら、おれをだっこするといいぜ。おれあったかいから!」

キ「マスター、俺といると寒いだろうけど、俺ならマスターが走るより速く宿に着けるぞ」


(手持ちのモンスターたちがこぞってあなたを温めようとしてくれた)
(ああ、なんていい子たち…)


(そんな中、後ろでカツキが悔しそうな顔をしているのには、最後まで気がつかなかった)
P雨宿りする