(なんとなくピザが食べたくなり、デリバリーを頼んでみた)
(ぴんぽーん)
(ガチャ)
どーも、ピザーラ神野店デス。
ご注文のマルゲリータピザお持ちしましたっす。
えー…
いくらだっけ…アッ2500円です。
(いつものソバカスの人とは違い、強面のイケメンが運んで来てくれた)
(新しいバイトの人だろうか?)
(敬語を使い慣れていないのか、話し方がどこかぎこちない)
ちょうど、っすね。これ次回から使えるクーポンっす。
ども、アリガトウゴザイマシタ。
(お代を払うと、ポーチにまとめてクーポンとレシートを出し、ピザを入れていたカバンを提げてキャップの鍔をぴっと摘んだ)
ハッ、
……ンな寂しそうな顔すんじゃねぇよ、俺を帰さねぇつもりか?
…次も俺が運んできてやるから。
(去り際にあなたの頭をぽんぽんと叩いて、スクーターに乗り込み去っていった)
(チーズの焼けた美味しそうな匂いに包まれた玄関で、しばらく立ち尽くしてしまった)
(…次はいつピザを食べようか)
(ついでにお兄さんの連絡先も注文しよう)
ピザを注文する