ル「一護?貴様何をしておるのだ、こんな所まで来おって」


(一護の後ろにある窓からひょこっと顔を出したのは、彼と同じ黒い着物の女の子だった)


黒「あ、やっと来たかよルキア。

確かにこっちから虚の気配がしたんだよ。けど途中で消えちまって…」

ル「とうに別の死神が倒しおったわ。だからあれほど伝令神機(レーダー)を見ろと言うのに、霊圧だけを辿るからこういうことになるのだぞ。
それより一護、本当に何をしておったのだ?見ず知らずの女の部屋に上がり込むなど…コンの変態が移ったのではないか?」

黒「違ぇ!!!アイツと一緒にすんじゃねぇよ!!
勢い余ってここの窓開けちまったんだよ。そしたらこいつ、俺が見えるって言うから、記憶置換が必要だと思ってお前を待ってたんだよ。
その間話してた」

ル「全く貴様は、呑気に考えすぎなのだ!もしこれで彼女に何か起きたら…」

黒「そしたら俺が護る。それで文句ねぇだろ?」

ル「はぁ…お人好しも大概にしろ。顔に似合わん癖に。」

黒「顔は元からだよ、お前もよく知ってんだろ」

ル「それとも、この娘が愛らしい顔をしておるからか?成程、貴様の好みはこういう…」

黒「そッそんなんでもねぇからな!!!」

ル「力いっぱい否定すると疑いが深まるぞ?」


(やたら古風な喋り方をする子だ)
(親しげな様子を見るに、一護の言っていた仲間の一人だろう)
(しげしげと顔を覗き込んでくる)
(大きな目に艶々の黒髪…小柄な体躯も相俟って、かなりの美人だ)


ル「全く仕方のない奴だな貴様は…

すまぬ、この莫迦が迷惑をかけたな。
驚いたであろう。だが心配は無用だ。

お主は何も見なかった。何も聞いていないし、誰とも会っておらぬ。死神などという存在は、お主には遠く関係の薄い話だ」


(突然目の前にアヒルのおもちゃ?が差し出されたかと思うと、だんだんと瞼が重くなってきた)
エイプリルフール2020終