「ーーーこの子はダメだな、やんちゃが過ぎる」

「他の兄弟たちは大人しくていい子なのに、どうしてこの子だけ…」



…ん?

何処だここは?ほかの奴はどうしたんだ?

もっとたくさんいただろ?



「きっと気性の荒い性格の子なんだろう。こんなに暴れん坊なんじゃ危ないな…雑種だし、このままじゃ生まれてくる子どもに怪我をさせかねない」

「どうするの?こんな調子じゃ家では飼えないし…」


しょうがない?何がだ…?

それより暗くて何も見えねぇぞ!出せコラ!




「おまえだけ飼い主が見つからなかったんだ、ごめんな…そんなに元気なら、野良でも生きていけるだろうけど…

誰か優しい人に拾ってもらうんだぞ。」


どこ行きやがる!もとの家にかえせよ!おい!

「なー!なーーぉ!!」






「あれ?見ろよ、猫がいるぞ!」

「にゃんにゃーん!しっぽしっぽー!」

「ねこ!逃げるなこっち来い!」


痛ぇ!やめろ!ヒゲ引っ張るな!!ふざけんな人間!!

「シャーーー!!」

(バリッ)


「いって!うわぁあん猫が引っ掻いたー!」

「ケンちゃんどうしたの…きゃー!怪我してるじゃない!シッシッあっち行きなさい汚い野良猫!」

(ガッ)


「フギャッ」

ぐぁっ…!!




………………。


ーーぃ、ぉぃ!ーーー!!
②カツキの記憶