(どれくらい外にいたかはわからないが、お腹がすいているだろう)
(猫の飼い方はよくわからないので、ネットで調べつつ家にあるもので簡易的にご飯を作ってみた)
(勝手に歩き回らないようにと、ひとまず洗濯カゴに毛布とタオルを敷き入れておいた子猫たちの前に、餌の入った小皿を置く)
「ん?なんかいいにおい…?」
「知るか!俺は嫌だからな!
人間のメスめ、俺に嫌なことした!許さねぇ」(ぐゅるるる…)
「ほら、おめーも腹へってるだろ?大丈夫だよ、そんなに悪い人間じゃないって!さっき体わしわしされたあれ気持ちよくなかったか?
よく見ろよ、おめーを捨てた人間とは別のやつだろ?人間がみんな悪い訳じゃないと思うけどな…」
「だからってンな簡単に信用していいんかよ?何が入ってるかもわからねぇもんなんか食わねぇからな!」
「本気か?もし猫が嫌いだったり俺たちに何かする気なら、その場でいじめられてたと思うし、そもそも連れていかないと思うけどな?
俺は信じるぜ。なでなでされるの気持ちよかったし、あの人間いい匂いするし!食べてこよ!」
(お皿を目の前に、何やら猫語で話しているようだ)
(暫くうにゃうにゃやっていたが、タオルの上から動かないクリーム色を置いて赤毛が最初に口をつけた)
(クリーム色はその場から動かず、タオルの上でスフィンクスのように座りながらあなたを見ている)
(すぐに食べるとは思っていなかったが、何も食べないのはいただけない…)
(空腹ならそのうち食べるだろうと、隅に置いておいた)
(気づくと小皿は綺麗に空になっていた)
②ご飯をあげる