黒「おい…今更だけど、それ使うってことは俺のことも忘れちまうってことだよな?」
ル「当然であろう。現世の者が死神と関わるのはあまりよろしくないのだ。
記憶置換は、死神や虚によって何か物事が起きた際、それを目撃した者の記憶を違和感の無いよう書き換えるものだ。虚に襲われたり、死神と出会ったこと自体が記憶から無くなる。当然、死神の姿の貴様と出会ったこの娘の記憶もな」
黒「そう、だよな……」
ル「名残惜しいか?」
黒「そりゃ…せっかく友達認定してくれたってのに…」
ル「ならば霊体でなく、生身の身体で再び会いに来れば良いであろう。それほどこの娘が気に入ったのならな」
黒「………………。」
(完全に眠りに落ちてしまったあなたの手をそっと取って、優しく握り込む一護)
黒「ちょっとの間だったけど、いろいろありがとうな。
また会いにくるぜ。また会えたらそん時は…あんたの話も、もっと聞かせてくれよ」
(彼にしては珍しく柔らかい笑顔を見せた一護は、ニヤつくルキアにからかわれながら空座町へ帰っていった)
(エイプリルフール2020 おしまい)
%エイプリルフール2020終1