……………………

……空羽黎

……世名
ごめんね、仕事中なのにぼーっとしちゃってて……

全然、根詰める必要ないし
つーかもーちょい休んで欲しいくらいだよ、
空羽黎には

そんな、僕が好きでやってる事だし……
けど、ありがとう
……あのさ、世名

ん?

……別の世界って……やっぱり本当に、あるんだね
君が大切にしてるあんたちゃんに実際会ってみて、
ああ、本当なんだなって……確信しちゃったんだ

………………

ごめんね、突然こんな話して
そろそろ切り替えて仕事に戻るよ、ありがとう、世名

……ううん。
俺は何も
(そう言って立ち去ってゆく空羽黎の後ろ姿を、世名は何も言わず佇んだまま暫く見つめていた)
《RA》