名前:世名

迷い込み24度目の夜

また来るね




──…………


(月明かりに照らされた部屋で、世名はベッドに横たわっている)





…………

……世名、様。
一通り終えましたので、私はこれで──




ねえ。

「──は、」何か話してよ。

どうせ持ってきてるでしょ?



…………よろしいのですか?




なにが?




……いえ、その……





──あぁ、あんたの選ぶ話の趣味が悪いことなんてもう慣れたよ。

……その話をどっから持ってきてるのかも、もう聞かない。

いいから聞かせて。眠れないんだ、最近。





──かしこまりました……では……仰せのままに。


(そう言って銀髪の彼は鞄から1冊の古びた本を取りだした)




《RA》



そうなんだ、宝墨は吸うよね